大学の教育研究における質保証のために、大学に自己点検・評価を義務付けてきましたが、2004年から「第三者評価制度の導入と義務化」となる認証評価制度が開始されました。これにより大学は、7年ごとに認証評価を受けることが義務付けられました。
大学は点検・評価報告書を作成して認証評価を行う機関に提出し、書面評価・実地調査を経て評価結果を受けることになります。点検・報告は10の基準で行うことになりますが、その基準項目は、「教育・学習」「学生支援」「学生の受け入れ」「教員・教員組織」「教育研究組織」などがありますが、重視されているのが「内部質保証」です。つまり、質保証が機能する仕組み、その実行が大学内部で十分になされているかが確認されます。
認証評価においての判定は適合と不適合のみで、適合度合いを示す指標はありません。また、不適合となる大学は極めて少なく、不適合となった場合でも、指摘された問題点に対処して適合を翌年に得ることができます。
各大学の認証評価の点検・報告書、認証評価機構からの大学への提言などは公表されていますので、これを大学選びの参考にすることは十分にできると考えます。
なお、大学の認証評価を行う機関としては、大学基準協会、大学改革支援・学位授与機構、日本高等教育評価機構、大学教育質保証・評価センターがあり、大学はどの機関を選んでも良いのですが、国立大学は大学改革支援・学位授与機構、公立大学は大学教育質保証・評価センター、私立大学は大学基準協会、または日本高等教育評価機構で、認証評価を受けることが一般的です。