工学系学部に通う学生の悩みのひとつとして、授業と実験・研究や課外活動との両立が挙げられる。そこに着目した東京工芸大学工学部は、2026年4月からオンデマンド授業と対面式授業・実験の時間割を工夫した「つうおん」制度を開始する。すでに実施されているオンデマンド授業を平日2日間に集約することにより、従来の時間割や場所に縛られず様々なことにチャレンジできるという。
具体的には、1週間の授業日数5日間のうち3日間を「対面授業を実施する曜日」、2日間を「研究・課外活動等とオンデマンド型の遠隔授業を実施する曜日」とし、後者の2日間に関しては遠隔で授業を受けつつ課外活動や研究等に時間を充てることができる。また、履修科目等で悩む学生のために新入生8名あたり1名の基幹教員が「カリキュラムアドバイザー」を担当し、1人ひとりの学びたいことや進路に合わせて最適な学び方が相談できる環境も整っている。
この制度の活用により、1年生から授業を受けるだけでなく、研究活動や学外とのプロジェクトなどに参加することができるようになり、早期から知識と実践を伴う工学系の研究や学びについてより深く取り組むことができる。またインターンシップなど参加することで進路の方向性を明確化することや、サークル活動を充実させることで授業だけでは学べない多様な視点を養うことが可能となる。
タイムパフォーマンスを重視する若者が増えている中、この取り組みは注目されるであろう。
(東京工芸大学工学部のWebサイト、プレスリリースから引用作成)
https://shingakunet.com/school/SC000437/kougei-engineering/special/
https://www.t-kougei.ac.jp/activity/pr/uploads/2025/04/kougei_engineering_tsuon2025.pdf