女子大学からの男女共学化の先駆けであり、今や13学部21学科、学生数1万人を超える総合大学となって発展し続けている武蔵野大学が、創立100周年を迎えている。それを記念し、「スクールソング等プロジェクト」「卒業生を訪ねるプロジェクト」「創立100周年記念アワード」など、12に及ぶ創立100周年記念事業プロジェクトが進められている。
その一つにスマートインテリジェンスキャンパス(SIC)計画がある。これは工学部長と卒業生によりデザインされ、武蔵野・有明・千代田に続く4つ目のキャンパスとして、仮想空間「メタバース」のキャンパスをインターネット上に開設するものである。新型コロナの蔓延によって一気に広がったオンライン授業は利便性が高い一方で、教員と学生や学生同士の交流は難しかった。それに対して武蔵野大学で計画されているSICでは、学生自身の分身「アバター」を使って授業等に参加できるため、これまで行われていたオンライン授業の利便性はそのままに、教員、学生同士のコミュニケーションが取りやすくなるなど、さまざまな面で期待されている。
武蔵野大学ではこれまでも、私立大学として初となる「データサイエンス学部」の開設(2019年)や、日本初の「アントレプレナーシップ学部」(2021年)の開設など、新たな取り組みを率先して行ってきた。今年4月に開設されたウェルビーイング学部もまた大学100周年にあたって設立された学部で、その名で開設される大学の学部としては世界でも初の事例となると言う。「ウェルビーイング」とは心・体・社会といったあらゆる面においてすべてが満たされた良好な状態、すなわち「しあわせ」であることを表す概念である。紛争問題や貧富の格差など多くの社会問題がある現代で一人ひとりの多様な幸せと社会全体の幸せをデザインし、カタチにしていくことができる人材育成を目標とした学部である。ここでは社会学・心理学的知識を学ぶだけでなく、フィールド・スタディーズから得る知識と実践力も身につけることが出来ると言う。
100周年という伝統や歴史のある大学でありながらも、最先端の取り組みを積極的に行ってきている武蔵野大学は、これからも注目すべき大学の一つであろう。
(武蔵野大学のホームページほかから引用作成)
*詳しくは以下をご覧ください。
https://www.musashino-u.ac.jp/
https://100th.musashino-u.ac.jp/
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/faculty/well-being/well-being/