経済協力開発機構(OECD)が加盟各国における大学などの高等教育機関の卒業・修了生に占める女性割合のデータによると、日本におけるそれは、加盟国38か国の平均を大きく下回り、理系分野、特に「工学・製造・建築」では16%の最下位であるという。それが日本の女性エンジニアが少ないことにも繋がっていると言えるだろう。
芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純)は、2024年4月の学部女子入学者の比率が26.6%(全入学者1866人中女子入学者496人)となったと発表した。当該大学では、2014年度時点で学部入学生の女子学生割合が14%程度あったが、毎年その割合が増加し、10年目の今年26.6%となった。
芝浦工業大学は、教育も研究もイノベーション創出のためにはダイバーシティが重要であるとの考えのもと、理工系を学ぶ女子学生を増やし、社会に有意な人材を多く輩出するため、現在まで下記の取り組みを続けてきた。
- 2018年度から公募制推薦入学者選抜(女子)を実施。現在は理工系女子特別入学者選抜として、2024年度は本入学者選抜で75名の入学者を迎えている。
- 2022年度から入学試験の成績が優秀であった女子入学者100名以上を支給対象とし、奨学金(入学金相当)を設置している。
- 2022年度から女子高校との連携により1週間の研究室体験インターンシップを開催している。
- 2022年度から女子高校生とその保護者を対象に「女子向けミニオープンキャンパス」を実施して、工業大学の「今」を知ってもらうイベントとしている。
創立100周年を迎える芝浦工業大学では、「ダイバーシティ推進先進校」を目指して2027年までに女子学生比率30%以上となることを目標に、多くの理工系を学ぶ女子学生を育成、輩出して社会のイノベーション創出の一助となるよう取り組みを続けていくと宣言している。
(芝浦工業大学のWebサイトより引用作成)
*詳しくは以下をご覧ください。
https://www.shibaura-it.ac.jp/headline/detail/20240510-7070-718.html